肝臓病の猫のためのキャットフード
猫にとって肝臓病は、心配な病気です。特に肝臓は他の臓器と違って、初期では痛みなども含めて症状が現れにくく、猫も問題なく過ごしています。 下痢、嘔吐、発熱や口の中が白っぽくなるなどの症状が認められた時には、かなり病気が進行していると考えられます。
ただし、他の臓器と比べると再生機能が高いので、食事の管理などの生活改善で症状が良くなることもあります。 肝臓は、代謝機能や解毒機能などの大切な役割を持つ臓器です。 肝臓の病気になった猫は、どのようなことに気をつけて生活をしなければいけないでしょうか。
肝臓病の猫にとって注意すべき生活と食事
どのような病気も同じですが、ストレスはよくありません。ストレスを感じることによって分泌されるホルモンが、血管の働きを制限して、肝臓への血流を悪くします。 それによって、肝臓への負担が増えます。猫が十分な睡眠をとれるような静かで清潔な環境を保ちましょう。
また、肝臓はタンパク質代謝の際に発生するアンモニアを解毒する機能を持ちますが、病気になるとその機能が低下します。 原因となる製造の過程がはっきりしない質の悪いタンパク質を含んだものや添加物の多いキャットフードは避けるべきです。
肝臓病の猫のための食事
キャットフードは、肝臓病の猫の療養食が適しています。病院で推奨されるものにもいろいろな種類があるので、いくつか試して猫が好む物を与えましょう。
嗜好性が高い
肝臓病の症状として、体力が落ちて食欲がなくなるので、嗜好性の高いものを選ぶことが大切です。猫が興味を示す食事を、消化吸収と肝臓への負担を考えて少しずつ数回に分けて与えましょう。
また、普段から手作りの食事を与えていた家庭では、新鮮な魚、肉と野菜を何度も水を取り替えながらよく煮て、柔らかくなったら潰して療養食に混ぜて与えても食欲増進につながるでしょう。ただし、手作りの食事を与える際には、病院で相談をしてからにしましょう。
良質なタンパク質
新鮮で安全な肉や魚を原材料に使ったキャットフードを与えましょう。 人口添加物や粗悪な原材料は、弱った肝臓に大きな負担をかけます。
キャットフードの粗悪な原材料にはどのようなものがあるのかはこちらのサイトで詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。
また肝臓の再生にはタンパク質が不可欠です。 療養食には食べる量が少なくても栄養が摂れるように、敢えて高エネルギーになるように作られているフードもあります。
療養食だけでは食の進まない猫には、パッケージの成分表を確認して、脂肪やナトリウムを抑えたキャットフードを少し混ぜて与えると、においに誘われて食事をしてくれます。 ただし、肝臓の解毒機能の低下が進んでいる場合には、タンパク質の摂取量を制限します。
炭水化物も必要
炭水化物は本来猫にはあまり必要のない栄養素ですが、制限してしまうとタンパク質や脂質がエネルギーとして使われて、肝臓の再生に影響が出ます。
また、筋力の衰えやアンモニア発生の原因にもなってしまいます。 通常の猫の食事と同じ程度に含まれているキャットフードであれば大丈夫です。
年齢を重ねるとともに、猫には様々な病気の症状が現れてきます。肝臓病は、食事によっても改善ができる病気なので、小まめに食事内容を変えていくことも必要です。その症状に応じて病院でよく相談をしながら、長く一緒に過ごせるように生活や食事に配慮したいものですね。