キャットフードの製造方法
多くの猫が、人工的に作られたキャットフードを生涯食事として食べています。栄養価や保存に関してさまざまな研究がされ、開発されたキャットフードは、どのようにして製造されているのでしょうか。
ドライフード
- ドライフードの多くは、トウモロコシや小麦、乾燥させた鶏肉や魚の粉などを使用します。素材を合わせて、同じ大きさに粉砕して、均等になるようによく混ぜ合わせます。
ここで、何度もふるいにかけて異物の混入を防ぎます。この後の製造工程で液体タイプの合成栄養素を加える場合には、トウモロコシや小麦と合わせる素材も、乾燥ではなくレトルトな食材を合わせることがあります。 - 栄養素を加えます。乾燥タイプや液体タイプの合成栄養素のサプリメントなどを使いますがこれは製造元によって、さまざまです。
ただし、この後の加熱の工程で壊れやすい栄養素もあるので、加えずに、最後に表面に添加する方法もあります。 - 蒸気で100度まで加熱します。
- 圧力をかけて温度を160℃ぐらいまで上げ、押し出して成型します。ここで、よく目にする「魚」や「骨」などの形になります。
それを、オーブンなどで乾燥させます。この際に、徐々に温度を上げることが大切です。
一気に温度を上げて乾燥させると、表面だけが固く乾燥して、内部に水分が残ります。それによって、表面に亀裂が生じ、長期保存をしていく途中で、雑菌などが入り、衛生面での問題が起こることがあります。 - 冷却します。
- ネコに必要な栄養素であるビタミンやカルシウムなどが含まれた、添加物(合成サプリ)を表面に付加します。それ以外にも、食欲をそそるにおいや味も施されます。
- 袋に詰めて密閉します。 こちらでは余計な添加物を含まない人気のキャットフードが紹介されています。
ソフトドライフード
「ドライフード」と、4の工程の「成型」までは同じですが、乾燥させずに冷却します。6と同じように栄養素の添加などを行い仕上げます。
水分が残っているため、手で触ってもふわふわとしたソフトな仕上がりになります。 開封後の保存期間は「ドライフード」に比べると短いため、食べきれる量を個別に包装してから密閉してある商品も多くみられます。
ウエットフード(缶詰)
人が食べる缶詰とほぼ同じ工程で作られています。
- 鶏肉や魚などの素材をきれいに洗い、「骨」や「皮」などが混ざっていないかを確認します。
- 高温で蒸す、煮るなど、素材ごとに加熱処理をします。
- 素材によって、細かくしたり、ペースト状にしたりと加工します。
- 缶に詰めます。缶の素材は、スチールやアルミが使用されます。雑菌が入らないように、しっかりと空気を抜いて密閉します。
- 加熱処理をして、すぐに冷却します。
食事の内容は、ネコの成長にとってとても大切です。キャットフードの製造方法を知ることで安心して、与えることができます。最近では、年齢、体型、病気の有無などに応じたキャットフードが、製造過程から考えられ研究されています。 数多くあるキャットフードの中から安全なキャットフードを選ぶコツがこちらで解説されていますので、ぜひ参考にしてください。ネコが健康に長生きするための「キャットフード」を見つけることは、飼い主の役割ですね。
※品質に関しては農林水産省 消費・安全局 畜水産安全管理課による「ペットフードの適正製造マニュアル」には、異物の混入がないかを金属探知機による検査が必要なことも明記され、安全に製造されています。