病気の猫のためにできること

フレークタイプのキャットフード

キャットフードにはいろいろな種類がありますが、大きく分けると「素材を粉末化して圧縮や加熱した硬いフード」と「素材の形や食感を残した柔らかいフード」に分けられます。

前者がドライフード、後者がウエットタイプのフードと呼ばれています。 ウエットタイプは、パッケージやフードに特異性があり、種類が豊富です。

その中の一つであるフレークタイプとは、人が食べるツナの缶詰のような見た目で、簡単にほぐれて扱いやすいキャットフードです。 ドライフードの上にかけたり混ぜたりと、併用して与える際に利用しやすい特徴もあります。

フレークタイプのメリットとデメリット

メリット

猫が食欲のない時に与えると、素材の形やにおいを残した加工がされているので、興味を引きやすいキャットフードです。

たとえばケガをしてエリザベスカラーを装着しているときの猫は、神経質になって食が進まないことがあります。また、病気や高齢で寝たままで食事をしないといけない猫も、食事の量が減ってしまいがちです。そのような際に与えるのに適しています。ベタベタしていないので、エリザベスカラーを汚す心配やキャットフードが垂れて猫の毛や口の周りに着いてしまい不潔になることもありません。

また、猫は本来あまり水を飲まない体質ですが、栄養素として水は不可欠です。フレークタイプのキャットフードは、50~60%の水分を含んでいるものが多いので、これをドライフードに混ぜて与えることで、水分を摂取することができます。

フレークタイプのキャットフードは、少量でパウチされているか缶詰のタイプが多いので、開封後すぐに消費出来て無駄がありません。

デメリット

総合栄養食に認定されているものもありますが、一般食が多いのでおやつとしての要素が大きいです。猫が食べやすい硬さで素材ならではの食感が残っているので食が進みますが、フレークタイプのキャットフードだけを与えていると、食べすぎて肥満になる傾向があります。 ドライフードより水分を含んでいるので、開封後は残ったものは冷蔵庫で保管して、なるべく早く与えるようにしないと品質が落ちてしまいます。また、水分を80%以上含んだ一般的なウエットなキャットフードに比べると乾燥しやすい製品です。開封後は残ったパウチの口をしっかり閉じるか、他の容器に移して保存しましょう。

キャットフードには、猫が好む工夫がいろいろとされています。 味、成分やカロリーなどがほぼ変わらなくても、形や加工の仕方の違いで、猫の嗜好性に適したキャットフードが作られています。 体調の変化や成長の過程に適したキャットフードを選んで、それぞれの猫に応じた食事を与えるようにしましょう。